地域商社協議会西日本ver.@岡山
平成30年12月10日
1.事業概要
中国経済産業局では、近畿経済産業局及び四国経済産業局とともに、地域商社として必要な基準等の確立を図るため、岡山市において「地域商社協議会西日本ver. @岡山」を開催。本協議会は、滋賀県東近江市での開催に続き2回目。
2.開催概要
日 時:<協議会>平成30年12月3日(月)12:45~18:10
<現地視察>4日(火) 8:30~15:30
場 所:オルガホール(岡山県岡山市)
参加者:約100名
3.プログラム
<協議会>
(1)開会挨拶
中国経済産業局総務企画部 部長 井上裕章
(2)基調講演『地域商社による農業活性化の動き』
(株)日本総合研究所 創発戦略センター エクスパート 三輪泰史
- 農業をビジネスチャンスと捉えた新たなプレイヤーが台頭。プレイヤーの変化や、情報とモノを分離した取引等の社会環境によって、今後、欧州のように卸売市場等の農産物流通が変化。
- 小中規模の地域商社は、地域商社同士の横連携で輸出に取り組んだ方がよい。安定供給のためのネットワークづくりも地域商社の役割。
- 地域商社の主な役割は「物流」「商流」「情報」の3つ。これからはSNS活用等の情報の流れが重要。スマート農業によって安定生産のための情報だけではなく商品価値も見える化が可能。
(3)報告①
『全国版地域商社協議会の活動について・新しい地域商社の事例報告
ふるさと名品オブザイヤー実行委員会 幹事長 佐竹正範
- 当実行委員会は、民間企業でお金を出し合って運営。自治体からの依頼に対する支援等を行い、その先に表彰制度を設置。地域商社は「事業価値と社会価値の双方の最大化」を目指すため、高い経営スキルが必要。
(4)報告②
『地域商社自走の秘訣・儲かる地域商社の作り方』
(有)漂流岡山 代表取締役 阿部憲三、佐々木久美子、 瀬戸内トマトファーム 浦田知明
- コンパクト型地域商社として自走するために重要なシステムを作成中。自社では、県単位の深掘りにより安定供給と情報発信力の両方に対応。
- ピーク時の労働時間の負担が大きかったが、漂流岡山への出荷によって労働時間が削減でき、単価も上がった。(瀬戸内トマトファーム)
(5) 報告③
『その後の東近江あぐりステーション(東近江市の地域商社)
12/1いよいよイオンの売場スタート!!』
東近江市農林水産部 農業水産課長 福井健次、 (株)東近江あぐりステーション 代表取締役 松井茂光
- 売上は着々と伸びている。12/8からイオンで販売開始予定。1月から平和堂で販売。市民出資のチラシを作成し、今後募集予定。
(6)トークセッション
『地域商社の理想と現実・今後成長する地域商社の在り方は』
地域商社事業として「やること」「やらないこと」の明確化、行政による支援のあり方等について、活発な意見交換が行われた。
(株)日本総合研究所 創発戦略センター エクスパート 三輪泰史
ふるさと名品オブザイヤー実行委員会 幹事長 佐竹正範
(株)マイティ千葉重 代表取締役 千葉大貴 (※取組説明20分)
(株)浅井農園 代表取締役 浅井雄一郎 (※取組説明20分)
(株)クロスエイジ 代表取締役社長 藤野直人
(株)東近江あぐりステーション 代表取締役 松井茂光
コーディネーター:(有) 漂流岡山 代表取締役 阿部憲三
(7)少人数セッション
7グループに分かれて、地域商社に関する意見交換を実施
(8)地域商社に関する施策等の情報提供
中国四国農政局経営・事業支援部地域連携課 課長 吉田恵美子 他
<現地視察>
先行する地域商社である(有)漂流岡山、その取引先生産者の十字屋ファームの現地視察に約30名が参加。地域商社の活動実態(集荷~農産物受入~保管~商品化~搬送~販売コーナーづくり)や、生産者が地域商社に出荷する経緯やメリット等について活発な質疑・意見交換が行われた。
4.今後の取組
- プロジェクトマネージャーを中心に地域商社へのハンズオン支援を行うとともに、バイヤーへの販路開拓を継続。2月中下旬~3月にかけて広島市内において協議会を開催予定。
- 支援対象の地域商社の意見を取り入れつつ、共通プラットフォームのベースとなる地域商社システムの改良・運用を実施。